人工知能が洋服を選んでくれる ユーザー7万人突破のファッションAIアプリ

人工知能が洋服を選んでくれる ユーザー7万人突破のファッションAIアプリ「SENSY」が目指すもの ファッションAIアプリ「SENSY」  「いわば、自分のクローンを育てるような感覚です」。ファッションの好みを伝えれば人工知能(AI)が学習し、ユーザーの嗜好に合わせた服を提案してくれる。 シャネルiphone6 ケース2011年創業のスタートアップが手掛ける「SENSY」(iPhone/Android向け)は、誰もが気軽に無料で使える「ファッションAIアプリ」だ。 【画像】人工知能がおすすめ、どんな服?  チャット風の画面で提案された服に「いまいち」「いいね」どちらかの評価を付けると、ユーザーの好みを学習。 超人気iphoneケース最初の提案はランダムだが、使えば使うほど好みに近い服を勧めてくれるようになる。  開発したのは、従業員13人のスタートアップ、カラフル・ボード(東京都渋谷区)。 ルイヴィトンiphone7ケース2014年11月にアプリの提供をスタートし、最初の1年間でダウンロード数は4万5000件を突破。現在、アプリ外の利用も合わせたアカウント数は7万件以上という。 iPhone6ケース香水風  「人工知能が社会をどう変えるのか、イメージできないことに違和感を抱いていた」――同社の渡辺祐樹CEOはこう話す。大学在学時に人工知能の研究に携わり、一度就職してから起業の道を選んだという。 iPhone6ケース香水風「社会に出て、大量生産された洋服が誰にも着られず捨てられてしまっている問題に気付いた。人工知能でそんな無駄を解消したい」。 iPhone6ケース シャネル風 ●「人工知能が社会をどう変えるのか」――きっかけは“違和感”  SENSYは、5000以上のブランドから人工知能が服を提案してくれるアプリ。使いこむごとにユーザーの好みを学習し、チャット風の画面で「これはどうですか?」「では、こんな感じはどうですか?」と嗜好に近いものをレコメンドしてくれる仕組みだ。 エルメス iphone7ケース  提案された服は拡大画像を見たり、提携しているブランドのECサイトで購入したりできる。服の詳細画面で「コーデをお願いする」ボタンを押せば、その服に合わせて人工知能がセレクトした全身コーディネートを見ることも可能だ。 iPhone6ケース香水風  「人工知能に自分の好みを覚えさせるのは、いわば自分の“クローン”を育てるような感覚」と渡辺CEOは説明する。ユーザー自身が育てた人工知能のほか、提携しているファッションモデルが育てた人工知能にコーディネートを提案してもらうこともできる。 グッチiPhone 6 ケース  渡辺CEOは、大学在学時から人工知能を研究していたが、基礎的な研究が中心で「人工知能が社会をどう変えるのか」を具体的にイメージできず、「研究が社会に結び付かない点に“違和感”を感じていた」と振り返る。  「このままでよいのか?」と思い悩んだ末、大学院への進学をやめてコンサルティング企業への就職を決意。 ルイヴィトンiPhone6ケース取引先のアパレル業界で目にしたのが、「洋服が作られるだけ作られて、誰にも着られず、大量に捨てられていく」光景だったという。  「例えば、楽天市場で『黒いジャケット』を検索すると90万件以上ヒットする。 エルメス iphone7ケース情報が多すぎると、かえって自分がほしい物と出合えなくなり、無駄が生まれる。人工知能でそんな無駄を解消したかった」(渡辺代表) ●制約は「学習させる枚数」  SENSYの人工知能は、洋服の種類をピクセル単位の画像データで判別している。 iPhone6ケース「水玉」「チェック」などの大きな模様ではなく、どのピクセルにどんな色を配置すると、ユーザーが好ましい反応をするか――をレコメンドの判断基準にしているという。  「SENSYは、人工知能の分野で研究が進んでいる“主流”とは違う」――渡辺CEOはこう話す。 エルメス iphone7ケース  現代の人工知能は、あらかじめ膨大なデータを読み込ませ、特定の画像を分類させる研究が一般的だ。例えば、カレーライスの画像を1枚見せ、「何という料理なのか」を答えるには、「事前にカレーライスの画像を1000万枚以上は学習させておく」(渡辺CEO)など、ある程度の“力技”が必要になるという。 エルメス iphone7ケース  今年3月、世界トップレベル棋士に勝利して話題になった米Googleの囲碁専用人工知能「AlphaGo」(アルファ碁)もその一例だ。AlphaGoは、プロ棋士の棋譜画像から数千もの打ち手を学習。500回以上の対戦を繰り返し、データを蓄積してきたと言われている。  だが、SENSYの場合は、学習させるデータ数に大きな制約がある。 エルメス iphone7ケース人工知能に好みを覚えさせるためだけに、ユーザー1人1人が数百~数千万枚の画像を選別するのは非現実的だからだ。限られた枚数の画像から、その人の好みをいかに早く抽出できるか――「アルゴリズムのコアに関わるので、具体的な技術は話せないが、1年半以上、突き詰めて完成した部分だ」と渡辺CEOは自信をみせる。 iphone6ケース  SENSYをリリースしてから、利用者が「いいね」か「いまいち」か選り分けたサンプルデータも、人工知能の精度向上につなげている。「ユーザーが増えるほど、アルゴリズムの精度が上がる。 シャネルiphone6 ケース千葉大、慶応義塾大とも共同で技術開発を続けていて、年内には新しい特許を取得する予定だ」。 ●「人工知能は、ヒトの仕事を奪わない」  SENSYの活躍の場は、ユーザーの手元のスマートフォンにとどまらない。 iPhone6ケース シャネル風昨年9月には三越伊勢丹ホールディングスと協業し、百貨店店頭での接客支援サービスを始めている。  店頭のタブレット端末で客がSENSYを起動し、好みを分析。 シャネルiphone6 ケース販売員が好みを把握しやすくするという取り組み。「特に男性は、販売員にぐいぐいと接客をされると引いてしまいがち。 iPhone6ケース シャネル風そうした人たちに人工知能が接客し、購買に結び付けば」と渡辺CEOは話す。  人間の販売員は、売り場の知識は豊富だが、商品や客の情報を全て記憶するのは難しい。 ルイヴィトンiPhone6プラスカバー三越伊勢丹HDとの取り組みでは、そうした部分を人工知能がフォローし、販売員は試着の案内など、人工知能が苦手とする細かいアドバイスを担当。「販売員と人工知能は得意分野が異なる。 iphone7ケースペアを組むことで、今まで手が回らなかった部分も、販売員がこなせる」。  「人工知能は人間の仕事を奪う」――そんな意見もあるが、SENSYが販売員の仕事を奪うことはなく「バディ(相棒)として、接客の質を向上させる」(渡辺CEO)という。 ルイヴィトンiPhone6ケース ●次に狙うジャンルは「コスメ」?  今後は、日本アイ・ビー・エムが国内提供する「IBM Watson」(日本語版)との連携を予定している。現在は「いまいち」「いいね」いずれかの選択肢でしか服を評価できないが、Watsonとの連携で「明るめの服がよい」といったあいまいなニュアンスを含む自然言語にも対応。 iphone7ケース人間に話しかけているような、対話型のサービスを目指すという。  ファッションだけにとどまらず、コスメ、食など新たな分野への活用も見込んでいる。 エルメス iphone7ケース